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人口減少率が全国一の秋田県で、農村での地域課題解決に取り組む地域づくり人材を育てる県の事業「秋田県農山漁村プロデューサー養成講座AKITA RISE(アキタライズ)」が3月9日、秋田市内のホールで開かれ、受講生の地域起業家4人がゲストハウスの経営や新たな特産品作りなど、それぞれの事業構想を発表した。
にかほ市へ赴任している東京都出身の地域おこし協力隊2人組「Ventos(ベントス)」の中山功大さん(26)は「ゲストハウスを軸とした田舎生活体験サービス」の構想を発表した。古民家を改修したゲストハウスを4月末にも開業し、農業や漁業の体験を企画。「自分のふるさとを作ってほしい」と、宿泊者に地元の人へ手紙を書いて交流を重ねてもらうなどの仕掛けを練っている。
鹿角市のグループ「鹿角タコス」の東大院生、片山嵐大郎さん(27)は「ブルーコーンによる地域活性化」構想を発表した。ブルーコーンは南米の青いトウモロコシ。研究のため訪れた鹿角で一般的なトウモロコシを食べたことをきっかけに、ここならブルーコーンも特産品にできないかと考えたという。地元農家や自分たちでの栽培をはじめ、チップスなどの商品化、飲食店の経営といった事業内容を語った。
湯沢市の会社「KAMURO(カムロ)」取締役の小野塚真美さんは「地域のこし」事業の構想を発表。3年前にUターンして就農した小野塚さんは、地域でのほ場整備事業に関わる中で、地域の課題は農地の相続や後継者不足と気づいたという。移住してきた仲間と語らって、地域課題を解決するための会社を設立。農村RMO(地域運営組織)の立ち上げを模索し、生産販売や交流の場作り、ファン作りなどの構想を述べた。
潟上市の農家、菅原望美さんは「子育て世代のママさん向け農業インターンシップ(就業体験)」構想を発表。ママ友から保育所の待機児童問題を知り、子育てママが互いに子供を見守り、農業で働いてもらえば、農業の魅力を知ってもらえる上、農業の人手不足も解決できると考えた。母親たちでチームを組み、田んぼや長ネギの加工場などで働く人、それぞれの子供を見守る人などの「コラボワーク」の試みを発表した。
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