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本州や四国など海水温が比較的低い高緯度に点在するサンゴが、地球温暖化の被害に直面している。場所によって100種類以上が生息するが、沖縄のような暖かい海と比べ知名度はいまひとつで保全も不十分だ。研究者や環境団体は、市民の目を生かした調査を足掛かりに「冷たい海」のサンゴの保全強化に乗り出す。
国内のサンゴは鹿児島県・種子島周辺を境に2分される。北側は高緯度サンゴと呼ばれ、南側でよく見られるサンゴ礁は形成されないが、群集となって分布する。
北限は太平洋が千葉県、日本海は新潟県・佐渡島だ。取り組むのは黒潮生物研究所と世界自然保護基金(WWF)ジャパン。
対象海域に130種以上のサンゴが生息する四国太平洋沿岸(徳島、愛媛、高知各県)を選んだ。周辺の海水温は100年で平均1度ほど上昇し、サンゴが白くなり死滅につながる白化現象や南方系の生き物の流入、水質汚染などで生態系が損なわれている。
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