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CO2削減率を商品・サービスに表示して可視化
日本では、2031年3月末までに温室効果ガスを46%削減(2014年3月末比)することが目標になっている。企業は商品やサービスでの排出CO2の削減に取り組んでいるが、その基準はさまざま。大手企業が率先して作った新基準で消費者にわかりやすく伝える1つの動きがある。
広告大手の博報堂と大手商社の三井物産は共同で新しいプラットフォーム事業「Earth hacks」を2021年11月から初め、事業強化のために23年5月に同名の新会社を設立した。消費者動向に精通する博報堂と脱炭素ソリューションや国内外のネットワークに精通する三井物産が率先して呼びかけ、すでに70社以上の企業が「Earth hacks」の活動に参加している。
Earth hacksは、スウェーデンの企業Doconomyと提携して、従来品と比べたCO2排出量の削減率を可視化する仕組み「デカボスコア」を表示して消費者にわかりやすくしている。
例えば、トヨタ自動車は自動車の製造工程で発生する端材を利用してIDカードホルダーやペンケースに再生する取り組みを。日本航空は運用する省燃費機材「エアバス A350」を活用したフライトに対して「デカボスコア」を算出している。味の素は、フードロス削減を目的とした専用サイトで紹介されたレシピに「デカボスコア」が導入されている。ショッピングサイトのヤフーは「デカボスコア」導入製品を購入できるEarth hacksモールを出店している。
Earth hacksは、2030年までに「デカボスコア」の導入企業1000社以上、導入商品1万点以上を見込んでいる。また、2026年3月末までに「デカボスコア」の認知率60%の目標を立てている。
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