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回収した海洋プラごみをアスファルトに活用 南海和歌山市駅前の舗装に

Bus rotary in front of Nankai-Wakayamashi Station in Wakayama City. (©Sankei by Yuko Kitano)

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和歌山市は、市内で回収した海洋プラスチックごみを使って花王(東京)が製造したアスファルトの耐久性を向上させる改質剤を、南海和歌山市駅前バスロータリーの舗装に利用する。同市に工場を構える同社と進めてきた「持続可能な開発目標(SDGs)」を推進する取り組みの一環で、今月中に完成させる予定。

活用するのは同市沖の友ケ島に漂着したペットボトル。市によると、友ケ島では大量の漂着ごみが以前から問題となっていた。

友ケ島でペットボトルを集める和歌山市職員、花王社員ら=6月(同市提供)

市と同社は令和2年にSDGsの推進へ包括連携協定を締結。同社が自社の技術を生かした再利用法を検討する中で、アスファルトの耐久性を向上させる改質剤の原料の一部に海洋プラごみを利用することを決めた。同社は廃ペットボトルを利用した改質剤を開発して令和2年から発売しており、その技術を応用することにしたという。

今年6月に社員と市職員らが友ケ島を訪れ、1日で1800本のペットボトルを回収。このうち汚れが少なく劣化していないペットボトルを洗って粉砕し、改質剤の原料の一部にした。この改質剤を混ぜたアスファルトを、ロータリーのバス停車位置の舗装に使うという。

同社によると、従来品と同程度の性能にできたが、海洋プラごみを継続利用するめどは立っておらず、今回の改質剤も製品化の予定はないという。同社の担当者は今回の取り組みを「海洋プラごみの再利用について、市民と資源循環社会に向けて意識を高めることが目的」と説明した。

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