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「化石燃料からの脱却を加速する」-。アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで昨年開催された国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)は、こう記した成果文書を採択して閉幕した。COPの成果文書に化石燃料全般の抑制が明記されたのは初めてで、「歴史的」と評価する向きもある。
ただ、実際にどのようにして化石燃料から脱却するのかは難題だ。発電時に温室効果のある二酸化炭素(CO2)を排出しない再生可能エネルギーの導入拡大や原発の活用はすぐに浮かぶが、脱炭素技術は新たに巨額の投資を必要とするものも多い。電化だけでは溶解炉など産業界が必要とする高温域の熱需要を賄うことも難しい。
既存の設備を生かすことで新たな投資負担を抑えながら、産業界の熱需要にも応える。そんな技術の開発に都市ガス業界が取り組んでいる。燃やしてもCO2を排出しない水素と、火力発電所などで排出されたCO2からメタンを合成する「メタネーション」と呼ばれる技術だ。
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