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二酸化炭素(CO2)を回収して地中に貯留する「CCS」に関し、電力大手や石油開発会社などが出資する日本CCS調査(東京)は23日、北海道苫小牧市での貯留事業の施設を報道陣に公開した。同事業は日本初の大規模な実証試験で、既に約30万トンを貯留した。国会ではCCSの事業環境を整備するための新法「CCS事業法」が17日に成立。脱炭素に向け、CCSの実用化への動きが進んでいる。
苫小牧では製油所で発生したCO2を分離し、回収。陸上から掘削した井戸を通じて海底下1千メートルより深い地層に注入した。2016年に注入を始め、19年までに約30万トンを閉じ込めた。その後は井戸からCO2が漏れていないかどうかなど監視を続けている。
23日はCO2を分離、回収する設備や、CO2の注入装置が公開された。日本CCS調査の担当者は「漏れは確認されておらず、CCSが安全かつ安心できるシステムであると確認した」と説明した。
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