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東京都は、路面温度の上昇を抑制する効果がある「遮熱性舗装」や「保水性舗装」を令和5年度までに都道約190キロで完了させた。今年度もこれらの舗装を10キロ程度施工することを計画していて、12年度までに都道計245キロで舗装を完了させることを目指す。
2種類の舗装は都がヒートアイランド対策として進めてきた。「センターコアエリア」と呼ばれる首都高速中央環状線の内側を中心に、平成17年度から舗装。いずれも通常の舗装に比べ3割程度費用が高額となるが、路面温度の上昇を最大8~10度抑制することができるという。
「遮熱性舗装」は、路面温度の上昇につながる赤外線を高反射させ路面温度の上昇を抑制する技術。「保水性舗装」では、アスファルトに保水された水分が蒸発して気化熱が奪われることにより、路面温度の上昇を抑制する。通常と比べて白い舗装は、見た目にも涼しげだ。
消防庁によると、都内の昨年5~9月の熱中症による救急搬送の発生場所は、住居が最も多く約39%、道路が約24%と続く。道路での救急搬送は全国の約17%を上回り、対策が課題となっている。都の担当者は「すぐに効果が出るものではないが、限られた対策のなかで、やれるだけのことをやって、少しでも熱中症発生の低減につなげたい」と話している。
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