J2Eは20日、廃棄物・リサイクル会社「大谷清運」の二木玲子(ふたぎ・れいこ)社長とウエブ懇談を行いました。
同社は、家庭ゴミの収集運搬業務から中間処理、産業廃棄物処理など幅広く行っている会社です。
二木社長は3つの問題点を指摘しました。
一つ目は人手不足です。近年の猛暑の影響も一要因となり人材が定着しないという苦労について語ってくれました。また、廃棄物業界はサービス業に分類され、外国人技能実習制度の受け入れ対象の業界になっていないことの問題点も指摘しました。
二つ目は、廃棄物に混ざっているリチウムイオン電池の発火リスクです。同社は足立区で廃棄物の選別や圧縮という中間処理の仕事をしていますが、リチウムイオン電池が圧縮機に混入し発火の危険があり、不安な思いを抱いているそうです。
2023年11月に、東京二十三区清掃一部事務組合の粗大ごみ破砕処理施設(江東区)がリチウムイオン電池が原因とみられる火災で処理ができなくなり、復旧には多額の費用と時間がかかったことは記憶に新しいところです。
二木社長は「わが社の中間処理施設もリチウム電池による火災で近所にご迷惑をかけてしまいました」と話します。同社はリチウムイオン電池を検出する装置の開発にも乗り出しており、NEDO Challenge, Li-ion Batteryの一次審査も通過したそうです。
そして3つ目は、廃棄物業界である「全国産業資源循環連合会」の女性活躍の一層の推進です。
「日本のジェンダーギャップの低さと同様に、47都道府県に産業資源循環協会があるが、女性部があるのは19にすぎません。まだまだ女性が表に出ることが少ない」と二木社長。2022年に連合会内に女性部協議会が設立され、二木社長が初代会長を務めています。
二木社長は「女性の活躍とよく言われていますがこの業界ではまだ緒に就いたばかりです。女性が働きやすい職場は男性にとっても働きやすく、より多様な人材を受け入れることができれば人材不足を解消する力になるはずです」と訴えられました。
J2Eは休むことなく業界、女性のために奔走する二木社長の活動の情報発信のお手伝いをしたいと思っています。