教室、児童の手で断熱改修 環境教育にも、課題は費用

学校の教室を、児童生徒や保護者らの手で断熱改修する活動が注目を集める。

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学校の教室を、児童生徒や保護者らの手で断熱改修する活動が注目を集める。夏暑く、冬寒い教室を快適な環境に変えることで、省エネや気候変動対策の大切さを学ぶ機会にも。全国の20校以上に広がった。ただ多くの学校は費用を住民らの寄付で集めており、改修できる数に限りがある。参加する専門家は「近年の猛暑を考えると早急な対応が必要だ」と、予算化して全国で取り組むよう訴える。

地元工務店の大人と一緒に、内窓作りを体験する児童ら=8月、千葉県流山市の市立流山北小(共同)
地元工務店の説明を受けながら、教室の壁に断熱材を入れる児童=8月、千葉県流山市の市立流山北小(共同)

千葉県流山市の市立流山北小では8月、児童や保護者ら約40人が参加して断熱改修のワークショップが開かれた。地元工務店の説明を受けながら、子どもたちは真剣な顔つきで大人と一緒に天井裏や壁に断熱材を入れたり、アクリル製の内窓を作って取り付けたりした。初めて金づちを握る子どももいる中、半日がかりで作業を終えた。

地元工務店の説明を受けながら、教室の壁に断熱材を入れる児童=8月、千葉県流山市の市立流山北小(共同)

作業開始前には気候変動に関する勉強会を開いた。参加した保護者は「子どもにとって貴重な体験になった」と語った。

地元工務店の説明を受けながら、教室の天井に断熱材のグラスウールを入れる児童=8月、千葉県流山市の市立流山北小(共同)
活動の中心になっている東北芸術工科大(山形市)の竹内昌義教授(建築学)。断熱改修前に開いた勉強会で、気候変動について話した=8月、千葉県流山市の市立流山北小(共同)
未改修(上)と断熱改修を行った教室の温度分布。昨年8月に断熱改修したさいたま市立芝川小の教室は、夏の冷房時に、改修していない教室より室温が6~8度低かった=2022年8月(東京大の前真之・准教授提供)

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