温室効果ガス削減、ラベルで「見える化」

「日々の買い物で、持続可能な農業で作られた商品を選べるようにしたい」-農林水産省

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農業などで出る温室効果ガスを減らそうと、従来の生産や流通過程を見直す動きが広がっている。農林水産省ではこうした取り組みを知ってもらおうと、店頭で農産物やパッケージに貼る「見える化」ラベルを作成、3月にも本格運用を始める。

ラベルはコメやトマトなど23品目を対象とし、栽培管理記録から温室効果ガス削減効果を算出した結果を表示する。地域の慣行農法より5%以上減らす取り組みをしていれば星が付き、削減率20%以上で三つ星となる。コメでは、農薬低減など生物多様性への寄与度も表す。生産者からは「取り組みを定量的に説明しやすい」との声もあるという。

温室効果ガス削減「見える化ラベル」(農水省提供)

農林水産分野から排出される温室効果ガスは二酸化炭素(CO2)換算で年間約5000万トンで、国内総排出量の約4%に当たる。特に畑や水田からはCO2の300倍もの温室効果をもつ一酸化二窒素や、同じく25倍のメタンガスが出ており、対策が必要だ。同省では令和3年に持続可能な農業をめざす「みどりの食料システム戦略」を策定し、イベントなどで消費者にもアピールしてきた。

同省みどりの食料システム戦略グループの岩瀬祥子課長補佐は「日々の買い物で、持続可能な農業で作られた商品を選べるようにしたい」と話している。

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