大阪の料理人らの会社「リレーションフィッシュ」がフランスのワイン会社「テルモン」と連携イベント 世界の人たちと一緒に取り組むきっかけに
持続可能な食の創出を目指そうと、大阪の複数の料亭店主らで立ち上げた会社と仏シャンパンメーカーがタッグを組む。
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持続可能な食の創出を目指そうと、大阪の複数の料亭店主らで立ち上げた会社と仏シャンパンメーカーがタッグを組む。市場性が低いなどとしてほとんど流通していない「未利用魚」も使った環境に配慮した料理をコースで提供し、シャンパンとマッチングさせて食の未来を考えてもらおうという試みだ。料理を通じ国連の持続可能な開発目標(SDGs)に取り組む。
料理を担当するのはリレーションフィッシュ(大阪市北区)。「日本料理 雲鶴」(北区)、「日本料理 柏屋」(吹田市)など「ミシュランガイド」で星を獲得した店舗の主人らが、環境に配慮した魚料理の開発や情報発信をしようと昨年に立ち上げた会社だ。
これまで、草食で環境負荷の少ない未利用魚の「アイゴ」の養殖に和歌山県内で着手するなど活動を広げている。同社の取り組みと理念に仏のシャンパンメーカー、テルモンが共感。共同で食の創出を目指して連携することになった。
手始めとして、28日に柏屋で同日限定の料理とシャンパンを楽しむイベントを開く。メニューは生のアイゴの身でカブやシメジを巻いた先付けなど未利用魚や養殖魚も取り入れたコース料理で、テルモンが料理に合ったシャンパンを用意する。イベントはすでに満席だ。
柏屋で行われたイベントの記者発表では、店主でリレーションフィッシュ副社長の松尾英明さんが「まずは環境保全への意識の高い生産者の食材を使うことから始めて、コミュニケーションしながらお客さんの意識も変えていきたい。このイベントが、世界の人と一緒に取り組んでいくきっかけになれば」と力を込めた。
テルモンのローラン・ペロダン氏は「サスティナブルの実現に向けて何ができるか、スタートしないと始まらない。リレーションフィッシュとは価値観が合っており、今回のコラボにつながった。今後も協力して取り組んでいければ」と話した。
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