陛下、ビデオでご講演 国連「水と災害」特別会合で

天皇陛下が国連「第6回国連水と災害に関する特別会合」でビデオで基調講演された。

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米ニューヨークの国連本部で3月21日(日本時間21~22日)、「第6回国連水と災害に関する特別会合」が開催され、天皇陛下がビデオで基調講演された。

特別会合は、現地で22日から始まる「国連水会議」に先立って行われ、チャバ・コロシ国連総会議長らが出席。「水」問題への取り組みをライフワークとする陛下は、「『巡る水』-水循環と社会の発展を考える-」と題した約20分間のビデオを寄せ、英語で講演された。

陛下は江戸の町の発展と水の関わりについて、資料を用いてご紹介。災害時の救援に船を活用する当時の方策が、現代の災害対策として再び脚光を浴びていることに触れ「関東大震災から100年を迎えた今年、歴史に学びながら、水の利用の面からも首都圏の災害対策を見つめ直すことは、有意義なことではないでしょうか」と述べられた。

その上で、気候変動による水災害や渇水などへの対応は、「人類共通の課題」とご指摘。災害に対応し、水の恩恵を享受してきた過去の事例に学び、「水、災害、気候変動の課題をつなぎ、総合的に解決していくことが期待されます」とのメッセージを寄せられた。

陛下は皇太子時代、国連本部で開かれた第1回と第2回の特別会合に出席して基調講演しており、その後もビデオやオンラインで参加されている。

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