日本郵船が外航船で初めてバイオ燃料を使用 ベトナム向け木材チップ専用船

日本郵船が海外向けの船舶(外航船)で初めてバイオ燃料を使って積み荷をベトナムに届けた。

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日本郵船は6月30日、同社の海外向けの船舶(外航船)で初めてバイオディーゼル燃料を使って積み荷を届けたと発表した。燃料を重油からバイオ燃料に置き換えることで二酸化炭素(CO2)の排出削減をはかる。

航行したのは大王製紙向けの木材チップ専用船「ダイオー・アウストラル」(総重量4万9035トン)。6月22日に衣浦港(愛知県)を出航、主燃料の重油に加えてバイオ燃料を活用して同29日にベトナムのカイラン港に到着した。

バイオ燃料は、廃食油などの生物由来の有機性資源(バイオマス)を原料としているため、燃焼時のCO2排出量は実質ゼロとみなされる。また、重油を燃料とする船舶でも使用可能なため、当面は温室効果ガスの排出を削減する有力な手段とされている。

同社はこれまでも内航船ではバイオ燃料を使った航行実績があり、今回、外航船で初めて使用した。「今後もバイオ燃料や(液化天然ガスなど)その他の次世代燃料の導入に積極的に取り組み、海上輸送での脱炭素化を推進していく」としている。

筆者:福島徳(産経新聞)

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