立命大の学生がサステナ商品開発 「海老ドリア」食べて水産資源保護

立命館大の学生と大手スーパーが、サステナビリティーをテーマにした商品を開発。

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立命館大食マネジメント学部(滋賀県草津市)の学生が大手スーパーの平和堂(同県彦根市)と連携し、サステナビリティー(持続可能性)をテーマに、食べるほど水産資源の保護や環境保全につながり、健康にも良い新商品「具だくさん海老(えび)玄米ドリア」を開発した。県内や京阪神エリアの平和堂店舗などで販売している。企画した学生は「心も体も環境も大満足。ぜひ手に取ってほしい」と話している。

SDGs(持続可能な開発目標)の浸透に伴い、サステナビリティーに関する意識が高まる一方で、食卓に並ぶ魚やエビなどの水産資源の資源管理や環境配慮に対する興味、関心はまだまだ少ないのが現状だ。

同大によると、今回の取り組みは水産業におけるサステナビリティーに関する取り組みの認知向上と、消費者の意識の醸成を図るのが目的。水産品や畜産品の調達・販売を手掛けるニチレイフレッシュ(東京都中央区)と連携した授業を受講した食マネジメント学部の学生3人が企画した。

3人は同社がインドネシアでエビの持続的な供給と地球環境との共生を目指す「生命(いのち)の森プロジェクト」に取り組んでおり、輸入した養殖エビの収益の一部をカリマンタン島でのマングローブの植樹活動を充てていることに着目。授業で学んだ栄養学の知識も活用して連携協力協定を結んでいる平和堂の担当者に企画提案し、商品化が実現した。

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学生が制作した店頭広告(立命館大提供)

彩り豊かな「具だくさん海老玄米ドリア」は、食べる人の健康にも配慮したいとの思いを込め、1日に必要なタンパク質の3分の1にあたる20グラムが取れる15品目の具材を取り入れた。メイン具材のエビは「生命の森プロジェクト」で養殖池の整備のために海辺や水辺の森林を伐採せず、自然の地形を活用した池で育てた粗放養殖のものを使用。ホワイトソースとチーズでバランス良く仕上げ、素材本来のおいしさを生かした。

価格は税込み538円。販売期間は4月中旬頃まで(不定期、2万食がなくなり次第終了)で、県内や京都府、大阪府、兵庫県の平和堂やアル・プラザなど計125店舗で販売する。

企画、開発を手掛けた学生の一人で、同学部2年の藤光真愛美さん(20)は「タンパク質豊富、具だくさんにこだわった。海の環境を考えるきっかけになればうれしい」としている。

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